俳句2024



2024-12-28 23:59:21
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短日や壁画となって並ぶ影

いさな 夜より深き淵より昇る

あかるいね 肋骨に文旦入れた

ライトハウスまわるおりる冬のてふ

薄明や幽かに吐いた息 白し

寒月や靴音ひびく跨線橋

冬蜂や まるまっていくチョコレート

花の名をひとつわするる小夜時雨

冬薔薇カラシニコフととりかえて

トーストにジャムぬりたくる漱石忌

隙間風 助手席で目を閉じている

ピラカンサまどろんでいる石油王

真昼からまどろんでいる秋の雨

ざふすゐをくらがりで煮る台所

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